0

第59回派遣報告
団長:         中條 新次郎 
団員: 歯科医師 高柴 正悟
池田 敦史
田浦 綾
歯科衛生士 片岡 綾子
その他 義若 夕華

 
活動年月日 2010年2月25日 2010年2月26日
活動場所(施設名等)
午前の部 午後の部 午前の部 午後の部
時刻 開始 8時30分
    終了 16時00分
派遣団員内訳
歯科医師 4人 4人
歯科衛生士 1人 1人
その他 1人 1人
子供達との交流
検診人数 249人 0人
処置した人数 107 86人
処置内容
抜歯 42歯
サホライド 311歯 205歯
充填   (レジン) 6歯
    (グラスアイオノマー 7歯
その他 (単治等) 7人 10人 8人 5人
ブラッシング指導 101人 24人



訪問感想                         
団長  中條新次郎
今回は再度FFSCビンチュウセンターに訪問した。
この施設は10近くのセンターを持ち、われわれの行きにくいエリアにもセンターを持っている。
一日目は検診のみに徹することにした。どれくらいの割合で治療できるか、スクリーニングするためだ。今回は歯科医師から保育士まで含めて6人のスタッフであったため、施設全員を治療できないのはわかっていたからだ。治療の準備を計算して、50〜60人位をピックアップする予定をたてていた。午前中は全員で検診にあたり、70人位を治療対象者として選び出した。食事のあとは休むところもないので、いすの上で仮眠をとったのち、午後の部となった。午後は、子どもたちの集まる3時からブラッシング指導となった。十分とはいえないかもしれないが、ポスターを使った指導となった。歯ブラシは残念ながら大人用しか用意できなかった。雑然として収拾のつかない状況での指導となったのは、やむ負えないところか。
二日目は治療に専念した。午前中は抜歯や充填をおこなった。多くのカリエスを持つ子供もおり、相変わらずの様子だが、サホライドの塗布が効果を発揮している歯もあり、充填さえできない歯が多い中、「サホライド捨てがたし」という感じだ。
午後は高柴教授によりセンターのソーシャルワーカー(子どもたちの世話係り)への指導時間とした。それは子どもたちののみならず、親や世話係りの協力がなければ子どもたちの口は守れないと思うからだ。
この施設には日本人のボランティアスタッフや日本語が通じるベトナム人が常駐している。
今後もこの施設の子供たちの口のなかが、どのように変化していくのか大いに興味があるところで、良くなっていくことを期待して、今後も注視していきたい。
また、今回に限らず、施設のスタッフや通訳の方には大変お世話になった。 
お礼申し上げたい。

ベトナムでのボランティア活動について
田浦 綾
 今回の活動では、1日目に約200人近くの子供の検診を行いました。ほぼ全員といってよいほど、口腔内に問題を抱える子がいました。中には、まだ6歳にもかかわらず、すでに第一大臼歯が残根状態の子がいました。限られた時間内で最大限の効果を出すために、子供達にスクリーニングをかけていたので、その残根状態の歯にはサホライドの塗布のみでした。これから萌出してくる歯も同様の経過をたどるのかと考えると非常にやりきれない気持ちになりました。ベトナムではブラッシングを行うという習慣が無いということを聞きました。今回、1時間ほど使用して子供達にブラッシング指導を行いました。子供達は歯ブラシを手にすると非常に喜んでいて、私もその姿を見てうれしくなりました。言葉の壁はありますが、こちらの話を一生懸命聞いてくれていました。日本では小学生で歯みがきを知らない子はいません。今までも当たり前のように磨き方を指導してきました。しかし、初めて歯ブラシを持つ子にどのように指導していけばいいのか分からず、すごく戸惑いました。“なぜ歯磨きをしなければいけないのか”というところからのスタートでした。高柴先生の心強い助けもあり、なんとか終了することができました。2日目は前日要治療とされた子供の歯科治療を行いました。設備が整っていない場所での治療は初めての経験だったので、自分が恵まれているということを実感させられました。衛生面にも配慮はしましたが、不十分だったように思います。子供同士の感染はもちろんですが、自分の身を守るということも改めて考えさせられました。抜歯をしましたが、言葉が通じず、コミュニケーションによる痛みのコントロールができなかったのでより不安が大きかったと思いました。それでもすごく頑張ってくれていました。日本の子供と比較して、顎が小さく、晩期残存の乳歯がたくさんあるように思いました。体つきも小さかったです。それでも明るく過ごしていて、元気をもらうことができました。私が、ベトナムで行った2日間のボランティア活動を通して今一番やらなければならないと感じたことは、治療はもちろんですが、それ以上に歯磨きの大切さを理解してもらい、正しい歯磨きを習慣づけるということです。これが確立されない限り、同じことの繰り返しになり、子供達の口腔内の状況は改善しないと思います。啓蒙活動がもっと広がっていくように今後も努力していくことが大切だと思いました。

田浦 綾
今回で5回目の参加になります。
毎回新しい発見のあるベトナムです。  この数年で町並みががらっと変わっていました。
たくさんのバイクの光景はいつも通りですが、高層ビルや近代的な建物が多くなったように思います。
今回のボランティアスタッフは6人と少人数でした。2日とも車で30分ほどの所にある
ビンチュウという施設で、今回で2回目でした。
私がこの施設を訪れたのは数年ぶりですが、見たことのある子がいて彼らの成長を見ることが出来ました。
初日は検診が主で、ここで治療が必要な子と、サホライドでいい子をわけました。
初日を検診のみにすることで、治療が必要な人数を把握でき2日目の治療がとてもスムーズにいったと思います。初日の検診時にサホライドも塗布しました。今までや前回したサホライドがとても効果がでてたようです。それでもやはりカリエスは多く、ほとんどの子にみられました。
今回は予防がいかに大切か思い知らされました。先生方が半日費やして予防の大切さを伝えていました。初日は通訳を介しながらポスターとともにブラッシング指導。一人一つ歯ブラシを渡し、磨き方や磨く順番、歯ブラシの持ち方、なぜ磨かないといけないかのレクチャーです。
磨く習慣のない子も多く、ぎこちないですがみんな普段と違うことにとても楽しんでいました。次の日は高柴先生が施設のシスターに予防のお話をされました。子供が一人で自主的にすることは難しいと思うので、シスターにレクチャーするのはとても意味があることだと思いました。時間がかかるとは思いますが、少しずつでも子供たちが意識してくれれば、また数年後には違った口腔内が見られるのではないかと思います。その経過をぜひ見ていきたいと思いました。
二日目の治療では泣く子もいましたが、それでもみんな大きな口を開けてくれて、わがままも言わずとても素直な子たちでした。
予防がうまくいき、治療のいらない日が早く来て欲しいです。

今回初めて観光にも連れて行ってもらい、今更ながらベトナムの歴史を見ることが出来ました。現地でずっと手伝ってくれたベトナムの方々に感謝します。
機会を与えて下さった院長や皆さんに感謝します。
またベトナムへ帰ってこれるように、勉強していきたいと思いました。


JAVDO感想文
保育士  義若 夕華
今回、私は初めてボランティアに参加しました。
ボランティアも初めてだったのですが、海外に行くのも初めだったので行く前からかなり緊張していましたが、ベトナムに着いて現地の方が温かく迎えてくださって少し安心しました。
二日目に早速子供たちの検診から行ったのですが、子供たちの口腔内を見てすごく驚きました。ベトナムに行く以前から先生方に日本の同じ年齢の子供たちと口腔内の清掃状態が全然違うぞ。と聞いてはいたのですが…実際に自分の目でその状況を見て、あらためて習慣の違いや生活環境の違いに気がつきました。ベトナムの子供たちの検診を70人ぐらいして、C4がある子供がすごく多いことに驚き、虫歯が1本もない子供はわずか3人ほどしかいませんでした。ベトナムに行って虫歯の治療をすることも大切ですが、それ以上に虫歯にならないための予防(ブラッシングをする習慣)をしっかりと伝えることが大切だと実感しました。今回は、子供たちに歯ブラシをプレゼントして田浦先生と池田先生がTBIを行いました。子供たちは、歯ブラシをもらえたことも嬉しそうでしたが一緒に歯みがきをしている姿も嬉しそうでした。
三日目に「昨日もらった歯みがきで今日歯磨きしたよ。」と子供たちが言っているのを聞くとTBIして良かったし、すごく意味があることだ。と思いました。
そして、三日目の診療ですが診療所の学校はクーラーなどなくかなり暑くて体力的にはすごくしんどかったです。日本で今、自分がすごく恵まれた環境の中で仕事ができていることがとてもありがたいことだと実感しました。
診療がはじまり、怖くて泣き喚く子供がたくさんいて慰めてあげたくても言葉が通じないのでもどかしい気持ちでいっぱいでした。「大丈夫だよ」と通訳の方に訳してもらいながらの診療でしたが、ベトナムの子供たちはすごく我慢強い子が多いなと感じました。
子供からしてみると、訳の分からない人が来て急に歯を抜く…。私でも怖いのによく我慢して頑張ってくれたな。と思います。お土産で持っていったスーパーボール、消しゴムをあげると泣きながら嫌々治療していた子供も少し笑顔になっていました。中には、1本抜歯して他にも痛いところがあるので診てほしい。という子もいて微笑ましい気持ちになりました。子供たちを見ていると、ベトナムに来て本当に良かったな。と思いました。やはり、普段の日本で見る違う面をたくさん見ることができたし、私でも人の役に立つことができたんだ。と思うとすごく嬉しかったです。
また機会があれば是非参加したいと思いました。
参加させていただきありがとうございました。
  




特定非営利活動法人 日本歯科ボランティア機構