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第34回派遣報告
団長:          有松 俊明
団員: 歯科医師 友岡 浩志
Nguyen Dang Thien Thu
歯科衛生士 有松 ひとみ
その他 河島 麻里
現地サポート 沖本 麻貴

 
活動年月日 2006年9月17日 2006年9月18日
活動場所(施設名等) Vocation Center for the disabled
in Hoc Mon district
Nhat Hons School for disabled pupils
午前の部 午後の部 午前の部 午後の部
時刻 開始 8時30分 14時15分 8時30分
    終了 13時00分 16時00分 12時30分
派遣団員内訳
歯科医師 3人 3人 3人
歯科衛生士 1人 1人 1人
その他 2人 2人 2人
検診人数 62人 13人 51人
処置した人数 37人 12人 30人
処置内容
抜歯 25歯 12歯 13歯
サホライド 95歯 8歯 7歯
ブラッシング指導 15人


    感想 
歯科医師 有松俊明
 ホーチミンは来るたびに変化している。

空港が広くなっていた。道路が拡張されていた。バイクの群れは相変わらずだけど、信号を守るようになっていた。3人、4人と相乗りしたバイクを見なくなった。

 今回は日本から4人の小パーティでどんなことができるか若干の不安があったが、現地在住の沖本さんの明るい乗りが我々をずいぶん楽にしてくれた。実は団長である私と家内はカンボジア経由で活動前日の夜にホーチミンに到着。携行器材の準備は団員の若い二人にまかせた。最初の夜のミーティングはベンタイン市場の近くの屋台で333ビールを飲みながら、始まった。テンションはすでに高く、ビールが進む。ふと我に返り翌朝の6時30分集合を約束して解散した。

 1日目、Vocational Center for the disabled in Hoc Mon district

障害を持つ人の職業訓練校を訪れた。

治療を受けるのは子供が数人でほとんどが20代以上。最高年齢は70歳。抜歯を受け持った友岡先生は強固な歯の抜歯に汗だくとなっていた。

またベトナム人歯科医の Dr.Thuは卒業して2ヶ月ということであったが、プライドが高く、風格さえあった。最初仕事分担で少しもめたが、彼女の歯科治療への熱い思いがあったためと思う。時間とともに心が通い合い、非常に助かった。聞けば学生のころよりボランティアに参加して僻地での診療を手伝った経験があり、現在JAVDO の診療室で研修しているとのことであった。いつもと違う大人の治療にとまどいつつ午前中の診療が終わった。こんなサプライズもありかなと納得するしかなかった。午後は職員の子供が20人受診するとはずであったが、結局訪れたのは6人であった。

歯科衛生士である家内が今回はベトナム語で口腔衛生指導すると はりきって紙芝居を準備してきた。子供がすくないので、拍子抜けしていたが、やるしかないと開き直ったようで汗をかき、かき、熱弁(?)をふるっていた。子供たち同様日本語通訳の子たちも熱心に聞いてくれていた。家内はベトナム語への意欲がますます高まったようであった。

2日目 Nhat Hons School for disabled pupils

目の不自由な子たちの施設を訪れた。

ホーチミンの下町の路地をはいった薄暗い場所にあった。ほとんどが小中学校に通う年齢の子供たちで、この施設の寮で生活していた。検診をDr.Thuに任せ、充填処置と抜歯を日本人歯科医が担当した。いつもの子供たちの喧騒が心地よかった。

最後の夜は全員バイクでパインセオの店へ移動。バスがけたたましくクラクションを鳴らし、バイクの群れに突っ込んでくるが、バイクを運転するニイ君は華麗に右に左にかわして走る。後部座席の私は思わず、ウゥと声をもらす想像どおりの絶叫マシーン状態であった。

最後に 診療室のロッカーの器材、材料の在庫情報が正確に伝わると次回派遣隊の日本からの携行に無駄がなくなると思うので情報の伝達がうまくできたらなと思った。

活動報告
歯科衛生士 有松ひとみ
帰国して一週間しか経っていないのに、もう次回の渡越に思いを馳せている。

いつ行こうか、その時までにベトナム語のスキルをもっと高め、現地の子供達の目線に立った指導がしたい、そんなことを考えていると明日にでも海を渡りたくなり気持ちが高揚してくる。すっかり、ベトナムの魅力にはまってしまったようである。

最初の活動では、子供達の純真な目の輝きに感動し汗だくで動き回った。真直ぐな視線に答えたいとありのままの態度で向かっていった感覚が心地よかった。二度目は、急激な変化を展開するベトナム国に目を見張る反面、都心部を離れた地域との格差は大きく、医療状況の改善も途上であり、生活環境の変容に繋がる衛生指導は必須であると痛感した。帰国直後から、当時大学生として通っていた立命館アジア太平洋大学でベトナム言語学習に取り組み、今回の活動に向けて準備した。今回の活動は、1日目が障害者職業訓練校で対象者の年齢層が高く、大半の人には準備してきた媒体が適さず、口腔衛生指導は行わなかった。午後、少人数ながら10歳前後の子供達が受診すると聞き、その子達を前に披露することとなった。親子や学校職員を前に初体験!吹き出す冷や汗・・・。
時々通訳の学生に発音をダメだしされながらも、やり終えた時には小さな拍手が起こり、行きのバスの中で発音練習をチェックしてくれたベトナム人歯科医師Thu先生は、右手の親指と人差し指で小さな○をつくり、ニッコリと笑ってくれた。2日目は視聴覚障害施設ということから、紙媒体を介した指導はしないほうがよいとの判断で診療に専念した。小さな路地を抜けて辿り着いた4階建てのこの施設は、キリスト教の教えを母体とした教育理念を源流にしており、シスター達が先生兼保母の役割を担い、今回の活動に於いても実に協力的で的確に動いてくれた。12畳位のワンフロアーを開放して頂き、3人の歯科医師は検診・充填・抜歯を分担、スムーズに流れていく。通訳の学生は介助の呼吸まで覚え、JAVDO職員の沖本さんは、影になり日向になり活動の統率に力を注ぎ、明るい笑顔で皆に元気を与えてくれた。広島大学学生の河島さんも全体の状況や構成をすぐに把握し、機転の利く動きを心がけてくれて大変助けられた。

通訳を介さず自己の気持ちをダイレクトに伝え、相手の反応を直に感じたいと言語コミュニケーションの重要視して今回の活動に挑んだが、自己満足でしかなかったのかもしれないと活動中は少々落ち込んだ。しかし、新しい事を始めなければ何も変わらないし、今後への課題は見つからない。次回の活動に向けて、自分なりに準備していこう!今からワクワクしている。


特定非営利活動法人 日本歯科ボランティア機構